羽田建築設計事務所

2019.9.6

気密検査やってる? 高気密住宅について 広島設計事務所ブログ

 

こんにちは、羽田建築設計事務所の羽田佑輝です。

9月に入りましたが暑い日が続きますが、

朝晩は涼しいときもあり、秋の訪れを感じさせます。

只今工事中の物件にて、先日気密検査を行いました。

以前のブログで気密について少し触れましたが、ちょっとだけ詳しくお話をしたいと思います。

 

高気密住宅とは

よく気密性を表す値として、C値(隙間相当面積)が用いられます。

建物の隙間を表す数値で、大きいほど隙間が多く気密性の低い建物ということになります。

 

C値が0.5の場合、100㎡の面積に対して一般的な名刺サイズ(50㎠)ほどの隙間があるという意味になります。

数値だけ見るとわかりにくいですが、断熱性と同じぐらい重要なのが気密性になります。

数値が高いほど高気密住宅になりますが、どれぐらいの数値必要なのか気になるところです。

 

気密が高いと?

気密性によって様々な影響が出てきます。

どのような影響が出るのか簡単に整理してみました。

断熱性との関係

高断熱の建物の場合、高気密もセットで考える必要があります。

よく例えられるのが、断熱性がセーターで気密性がウインドブレーカーで、気密性が低いと素肌にセーターを着ているのと似ていて、セーターの隙間から風が入ると寒く感じるイメージです。

ウインドブレーカーを着ることで隙間風を遮断してセーターの暖かさを活かしてくれます。

なので、高断熱であるには高気密である必要があるのです。

断熱性が高く、隙間風も少ない建物だと、エアコンの効率も上がり、建物の省エネ性能も高いということになります。

外壁への影響

木造の場合、壁の中に空間があります。

冬の場合は屋外が乾燥していて屋内が加湿器などで保湿している場合、外壁の内部に屋内の湿気が入る込むと壁の中が結露してカビが生えたり、ひどいと柱などが腐ってしまう原因になります。夏の場合はその逆ですね。

 

気密性の確保の方法は色々ありますが、外壁の屋内側に気密シートを施工し、外壁の屋外側に合板などの面材や透湿防水シートを張ることで気密を取ります。

室内の湿気が外壁内に入り込むことをカットします。

屋外側は透湿防水シートというシートを張ると、外からの水分流入をカットし、壁内部の湿気を外に出す役目をしています。

このようなイメージです。

こちらの図にはありませんが、透湿防水シートの屋内側に合板などの面材を貼るケースも多いです。

そうすることで気密性を確保し、建物の耐震性も高まる効果があります。

面材の素材によっては透湿防水シートと同じような効果があるものもあります。

 

換気との関係

最近は、建物内部で発生した二酸化炭素などの汚染物質を定期的に外部へ排出できるように24時間稼働する換気計画を行うことが義務付けられています。

建物の中の空気が均一に循環することが望ましいですが、気密が低いと隙間から空気が外へ出て行ってしまうので計画通り換気が行われにくくなります。

そうなると建物内で空気が止まる箇所が出来て、そこに湿気がたまったりする原因にもなります。

気密が確保され、建物内に均一に空気が循環できる計画がされていると、新鮮な空気の確保や、室内のエアコン効果も均一化されて室内環境がよくなります。

 

外気との関係

②に関連しますが、外からの空気を遮断することによりPM2.5や花粉などの汚染物質が室内に入ることを防ぎます。

 

⑤エアコンの効率化

すでに書きましたように、断熱や換気の向上により、エアコンが効率化されます。

それによって電気代の削減や、室内によって空調が効いている箇所とそうでない箇所が発生することを防ぎ、不快感も削減されます。

 

気密検査やってる?

 

気密検査の様子です。この機械で建物の気密性を検査します。

 

気密シートや防湿防湿透水シートを設置したからといって気密性が確保されるということではありません。

むしろ木造の場合、条件によってはシートを施工することが義務付けられておりますので設置して当然の話になります。

 

気密性の確保は、シートの施工方法や部材の接合部を工夫することでどうやって外気が入って来ないようにするか、考えて設計・施工されることにより実現します。

 

なので、これまで高断熱高気密の対策をしてこなかった設計者や施工者が気をつけたからといって、急に数値の確保ができるようになるものでもありません。

日々の研究やノウハウの積み重ねによって断熱性・気密性の確保につながります。

 

気密検査は法的には実施する必要はなく、特別な許可を申請しない場合、検査結果もどこかへ提出するものではありませんので、

気密検査を自主的に行っている設計者や施工者は、普段から断熱や気密について気を付けている方々のことが多いので、信頼できる要素になるかもしれませんね。

 

2019.8.31

電気配線 現場立会 広島設計事務所ブログ

進捗中の現場にて、電気配線図の打ち合わせをしました。

 

工事前に設計図を一式作成した上で見積もりをとり、施工会社が確定しますが、

コンセントやスイッチ、照明の位置についてはあらかじめご要望をうかがって電気図を作成します。

 

ただ、図面上だと立体的なイメージがわきにくいということもあり、

上棟したタイミングでお施主様立会のもと、電気関係の最終確定を現場で行います。

 

 

多くの場合は微変更で済みますが、

 

まれに大きな変更が生じることもありますので、のちのためにも現場で確認することは大事だと感じます。

スイッチの位置も一つ一つ確認するので、

実際の生活動線を感じながらご確認頂くことができます。

 

先日行った上棟式の棟札もしっかり設置されていました。

これから断熱材の施工、石膏ボードの設置に進みますので、柱や梁などの構造が確認できるのももう少しです。

 

柱や梁などの構造が目視できるのももう少しです。

 

Posted on by 羽田佑輝

 

2019.8.25

現場見学 広島設計事務所ブログ

 

以前から工事が進んでいて完成した物件の見学に行きました。

モノトーンの色合いが落ち着いた雰囲気を出しています。

 

外観はモダンでシャープなイメージです。

 

 

階段はオープンとして下部を畳スペース、

書斎として利用できるように計画しました。

写真だと分かりにくいですが、

階段下部は畳スペースになっていますので畳に座ると真上に階段が浮いたように設置されています。

複雑な形状の為施工会社さんも苦労されたようですが、

おかげで素敵な仕上がりになりました。

 

Posted on by 羽田佑輝

2019.8.21

気密性について 広島設計事務所ブログ

 

この度工事中の物件の断熱工事が順調に進んでいます。

断熱施工と同じく気密の取り方にも注意が必要です。

気密性とは建物にどれだけ隙間があるかというもので、

木材のつなぎ目や断熱材の隙間、サッシなど接合部がきちんと塞がれているかどうかによって変わってきます。

 

 

グラスウール断熱材の場合は室内側に気密シートを張るのですが、

写真のようにシートの重なり部分に隙間が生じないように気密テープを貼っています。

 

こうすることでそとからの隙間風は気密シートでブロックできるので気密性が確保できるのですが、

外壁の外側にも気密を確保できるように面材を設置し、

内部と同様に気密テープで接合部を塞ぎます。

外部の面材については気密性の確保以外にも役割があるものを使用しているので、

詳しくは別の機会にご紹介しようと思います。

写真はユニットバス下部の断熱材ですが、基礎の断熱材はボード状のものを使用しています。

 

こちらも基礎との間に隙間が生じないように、ウレタンを充填して気密を確保します。

 

何重にも配慮をされた結果、高気密の住宅が出来上がります。

 

気密を確保する理由としては、気密が低いと隙間風が入ってくるので

施工した断熱材の断熱性が充分に発揮できないので、断熱性と気密性はセットで考えます。

それ以外には、現在の住宅は24時間換気が必須で、

新鮮な空気が建物の中を循環できるよう計画するのですが、気密が低いと空気が計画通り流れず、

空気が動かない場所ができたりと、室内の空気環境が均一ではなくなります。

 

それにより空調の効きが悪くなり、不快感にもつながります。

 

また、外部から花粉などの有害物質も流入しやすくなったり、外部の湿度も室内に影響しやすくなるので、

 

家の中が湿気たり乾燥したりしてこちらも不快感につながりますし、結露などの原因にもなり建物にもよくありません。

 

なので、断熱性を考えることと同様に気密性を考えることは重要なことです。

 

様々な要素のバランスを検討し、より住みやすい環境を設計していきたいものです。

 

Posted on by 羽田佑輝

 

2019.8.17

断熱工事 省エネ基準 広島設計事務所ブログ

この度工事中の物件の断熱工事を進めています。

 

場所が広島県でも寒冷地なので断熱性能をより高く設計した物件としています。

 

広島県は省エネの規準となるUA値という数値が0.87と国で定められています。

 

UA値は断熱材の厚みやその他の条件を計算して求められる数値です。

 

 

UA値0.87以下の性能だと次世代省エネ基準に適合する建物ということになります。

 

ただ、0.87という数値は省エネに配慮した設計をしていれば割と簡単にクリアできるので、

空調建築トータルで建築地の気候に合った性能の建物にするには、次世代省エネ基準に適合するだけでは足りないことが多いです。

この度は冬は寒く夏は暑くなる地域のため、

断熱材やサッシ、その他諸条件の計算をしながら設計しましたので

次世代省エネ基準と比較するとおよそ1/3の、UA値0.3をきるほどの性能を保持することができそうです。

断熱材は高性能グラスウールを採用していますが、より厚みを確保するために付加断熱としています。

 

 

外壁の中に断熱材を充填し、さらに外張り断熱のようなイメージで外に断熱材を貼っていきます。

グラスウール断熱材の場合は袋に入っていて、

 

袋の端を柱にホッチキスのようなタッカーで固定をすることが多いですが、

 

この度は袋に入っていない裸のグラスウールを隙間なく詰め、

その後室内側に気密シートを張っていく工法を取っています。

そうすることで気密性をより確保でき、断熱材も隙間なく施工することができるのです。

 

断熱性が高い建物の場合は、気密性も確保しなければ断熱性を発揮してくれないので、

 

 

気密性にも気を配っています。

 

Posted on by 羽田佑輝

2019.8.14

モザイクタイルミュージアム見学 広島設計事務所ブログ

皆さんお盆休みがいかがお過ごしでしょうか?

 

私は岐阜県多治見市にある「モザイクタイルミュージアム」の見学に行ってきました。

 

 

設計は建築家の藤森照信さんで、気になっていたのでようやく見に行くことができました。

 

外観は草原にたたずむ土壁の建物の雰囲気です。

 

建物自体にも部分的にタイルが使用されており、屋根もタイル造でした。

美術品としてのタイルだけでなく、

中には日常的に使うことができそうなものも展示されていました。

 

様々なパターンのタイルのサンプルもありましたので、

今後の提案に活かすことができそうです。

 

Posted on by 羽田佑輝

2019.8.10

完成現場見学 広島設計事務所ブログ

この度、設計に携わらせて頂きました物件が完工しましたので

現場を確認しに行きました。

 

 

外構はお施主様がされるそうですのでお引渡し後になります。

この度は和の要素をふんだんに盛り込んだ住宅になっています。

 

 

 

丸窓や竹のアクセント、濃いめの色合いがマッチしていて

とても素敵な仕上がりです。

こだわりの畳スペースもあり、見どころ満載です。

 

 

外観も白の壁と焼杉のコントラストがとてもきれいです。

 

Posted on by 羽田佑輝

 

2019.8.5

カープ観戦 広島設計事務所ブログ

 

今シーズンはスケジュールがあわなかったりでなかなかカープの観戦に行けませんでしたが、

 

この度仕事でお世話になっている方にお誘い頂き、

ようやく今シーズン初観戦ができました。

プレミアムテラスでの観戦になりましたが、個人的にはプレミアムテラスも初です。

 

ゆったりしていてとてもいい席です。

試合も勝利しましたし充実した時間を過ごすことができました。

 

次も自分では席を確保することが困難なので、

 

また誰かからお誘い頂くのを待つばかりです。。

 

Posted on by 羽田佑輝

 

2019.7.31

店舗改装 完了 広島設計事務所ブログ

 

この度改装中の店舗工事が完了し、無事オープンしました。

工期がタイトな中ご対応頂いた業者様方に感謝です。

写真は工事途中の様子ですが、ほぼ完成間近です。

改装前は全てオープンなスペースだったのが、

改装後は個別に仕切られて落ち着いて席に着くことが出来るようになっています。

この度は誰でも入りやすい店舗というイメージのご要望でした。

 

のれんやちょうちん、お札によって活気あふれる雰囲気となっています。

 

Posted on by 羽田佑輝

 

2019.7.27

完成間近 中山賃貸住宅 広島設計事務所ブログ

今年の初めから工事が進んでいたアパート物件の現場確認に行きました。

住宅地の奥の方に位置する敷地で、奥には山がありますので

自然も感じることができる場所です。

新しい団地ではないので道路は広くなく、

団地の奥ということもあり自動車の通行はあまりないので閑静な立地です。

遠くには東区の風景を臨むことができます。

内部はクロスの工事も終わっていましたので、もう少しで完成となります。

シンプルで明るい、素敵なアパートになりそうです。

 

Posted on by 羽田佑輝