羽田建築設計事務所

2019.8.21

気密性について 広島設計事務所ブログ

 

この度工事中の物件の断熱工事が順調に進んでいます。

断熱施工と同じく気密の取り方にも注意が必要です。

気密性とは建物にどれだけ隙間があるかというもので、

木材のつなぎ目や断熱材の隙間、サッシなど接合部がきちんと塞がれているかどうかによって変わってきます。

 

 

グラスウール断熱材の場合は室内側に気密シートを張るのですが、

写真のようにシートの重なり部分に隙間が生じないように気密テープを貼っています。

 

こうすることでそとからの隙間風は気密シートでブロックできるので気密性が確保できるのですが、

外壁の外側にも気密を確保できるように面材を設置し、

内部と同様に気密テープで接合部を塞ぎます。

外部の面材については気密性の確保以外にも役割があるものを使用しているので、

詳しくは別の機会にご紹介しようと思います。

写真はユニットバス下部の断熱材ですが、基礎の断熱材はボード状のものを使用しています。

 

こちらも基礎との間に隙間が生じないように、ウレタンを充填して気密を確保します。

 

何重にも配慮をされた結果、高気密の住宅が出来上がります。

 

気密を確保する理由としては、気密が低いと隙間風が入ってくるので

施工した断熱材の断熱性が充分に発揮できないので、断熱性と気密性はセットで考えます。

それ以外には、現在の住宅は24時間換気が必須で、

新鮮な空気が建物の中を循環できるよう計画するのですが、気密が低いと空気が計画通り流れず、

空気が動かない場所ができたりと、室内の空気環境が均一ではなくなります。

 

それにより空調の効きが悪くなり、不快感にもつながります。

 

また、外部から花粉などの有害物質も流入しやすくなったり、外部の湿度も室内に影響しやすくなるので、

 

家の中が湿気たり乾燥したりしてこちらも不快感につながりますし、結露などの原因にもなり建物にもよくありません。

 

なので、断熱性を考えることと同様に気密性を考えることは重要なことです。

 

様々な要素のバランスを検討し、より住みやすい環境を設計していきたいものです。

 

Posted on by 羽田佑輝