羽田建築設計事務所

 

支えあいを育む家

種別:新築
所在地:広島県広島市南区仁保
構造:木造
規模:2階建て 127.36㎡

住宅地に建つ、建て替えの計画。
細かく間仕切られた閉塞感のある間取りから、開放的で明るい間取りをご希望でした。

敷地を建物で東西に分断し、東側には眺めのよいプライベートな庭を確保し、板塀によって外部からの目線もカット。
日差しが強い日にはタープをかけたり、バーベキューをしたり、設置したベンチに腰掛けたりできる、公園のようなスペースになっています。

敷地の西側は駐車とアプローチを配置。
背が高いルーバーは道路からの目線をカットしつつ、風と光を建物の中に取り入れます。
ルーバーを支える柱はバルコニーや屋根も支えており、その屋根によってルーバーの木を雨から保護するという相利共生のような関係性を生んでおり、あわせて建物の外観のアクセントにもなっています。

また、準防火地域という通常より防火の規定が厳しい地域でありながら、設計手法により木部を外部にあらわすことを実現可能にしました。
それによって植栽と調和のとれた外観デザインになっています。

内部はリビング上部に吹き抜けを設け、スキップフロアにて1階と2階をつないでいます。
南側に隣家が切迫しており、建物の計画上も南側に大きな開口を設置していないのですが、トップライトや計画的に配置された窓によって、明るく開放的な内部空間になっています。

スキップフロアによって視覚的に空間の変化を楽しくことができることと、屋根の高さを低く抑えることができるので、高さのバランスが取れた外観計画なので圧迫感の軽減につながっています。

和室の扉や2階の寝室の室内窓は全開にできるので、室内全ての部屋を1つのつながった空間として開放感を確保できます。
その上で、高気密・高断熱化により、全ての空間を空調できるので、快適な室内環境で過ごすことが可能です。

構造的に支えあい、集まる家族との支えあい、住む人と緑との共存を育んでいく住宅です。